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付属文書 管理
- 更新日 03 Mar 2025
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文書名 | 付属文書 管理 |
文書コード | A-04-SCRL-B-CH |
版 | 1.1 |
対象者 | 農場認証保有者 |
強制力 | 拘束力を有する |
発効日 | 2025年10月1日 |
失効日 | 別途通知があるまでの間 |
翻訳公開日 | 2025年3月3日 |
本文書の発行により廃止される文書 | SA-S-SD-19 付属文書第1章:管理 |
本文書の内容について
この付属文書には、レインフォレスト・アライアンス基準「管理」の章における要件の実施に関連する、追加の拘束力のある内容が含まれています。この文書には以下が含まれます。
位置情報データの収集に関する要件1.2.10および1.2.11の詳細説明。
内部監査員の研修に関する要件1.3.3の詳細説明。
内部監査に関する要件1.4.1の詳細説明。
本文書を用いるべき時と使い方
本付属文書は、認証保有者に、レインフォレスト・アライアンス基準の実施に関する詳細情報を提供するものです。認証機関もまた、本書を使用することで実施要件をより深く理解することができます。
第1版から第1.1版への改訂による変更点
項目 | 変更内容 |
1.1 はじめに | レインフォレスト・アライアンス基準の新版で削除された要件の番号と順序を更新しました。 |
1.2 位置情報データの収集に関する要件 | レインフォレスト・アライアンス基準の新版に合わせて文章を更新しました。 適用されない例と指示を削除しました。 |
1.3 位置情報 | 収集の要件について明確化しました。 |
1.4 ポリゴン | レインフォレスト・アライアンス基準から削除された基準要件を削除しました。ポリゴンデータ収集に関する記述を明確にしました。 |
1.5 データ報告 | 提出すべき情報を更新し、削除された要件に関する情報を削除しました。 |
2.内部監査 | 新しい項目を追加しました。 |
2.1 内部監査の範囲 | 外部審査に先立って実施される内部監査の範囲および評価対象について、詳細情報を追加しました。 |
2.2 内部監査員の研修 | 情報を追加し、内部監査員の研修の厳格さを定義し、団体責任者の責任を明確にしました。 |
1. 位置情報データの収集
1.1 はじめに
レインフォレスト・アライアンス基準の要件1.2.10および1.2.11に従い、認証保有者はレインフォレスト・アライアンス プラットフォームに位置情報データを提出することが求められます。
この章では、これらの要件への準拠に関する追加情報を提供します。
1.2 位置情報データの収集に関する要件
認証保有者は、すべての農場単位の位置情報データを、位置情報およびポリゴン形式で提供する責任があります。非農業用の農場単位、建物、施設、河畔緩衝帯、水域、その他の関連施設などの保全区域も、同様に位置情報を提供する必要があります。また、非認証農作物を栽培する農場単位についても、位置情報データを提供しなければなりません。
団体認証の小規模農場の場合、レインフォレスト・アライアンス基準では、以下のことが求められます。初回の認証審査までに、35%の農場の位置情報データをポリゴン形式で有している必要があります。そして2回目の審査までには、すべての農場単位の位置情報データを、ポリゴン形式で提供しなければなりません。
1.3章および1.4章では、認証保有者が位置情報およびポリゴンを収集するにあたって使用できる方法の概要が説明されています。位置情報データは、レインフォレスト・アライアンス プラットフォームにアップロードする前に、本付属文書に記載されたすべての書式に関する要件を満たさなければなりません。
以下の表は、必要な位置情報データの収集の概要です。農場単位はそれぞれ別の場所に位置していてもよく、隣接している必要はありません。
表1.農場における位置情報データ情報に関する要件
事例1: 単一の農場単位を持つ小規模農場 | ||
位置情報:
ポリゴン:
| ||
事例2: 複数の農場単位を有する農場 | ||
位置情報:認証保有者は、各農場単位の中心で地理的位置(ジオロケーション)情報を収集する必要がある。 ポリゴン:収集するポリゴンは、農場のそれぞれの農場単位の境界線を表す必要がある。ポリゴンを収集するには、事例1の場合と同様の指示が適用される。 |
1.3 位置情報
位置情報は以下の方法で収集しなければなりません。
座標は、農場または農場単位の中心にできるだけ近い場所で取得し、農場内部の状況(例:高い崖、川、起伏の多い危険な地形)を考慮するものとする。
座標を記録する作業者は、その地点の位置に目印を残しておくこと。(例:地面に棒を刺す、近くの木に印をつける)これは、内部監査員または外部審査員がデータを検証する際に、確実に同じ場所を使用できるようにするためである。
緯度と経度の座標は、次のとおり正確に報告されなければならない。
緯度と経度の座標は、現在の世界測地系(WGS 84)を使用して収集する必要がある。
数値形式として、数値または文字のみを含むものとする。度記号(°)などの文字は許可されない。
DMS(度分秒)形式やその他の形式ではなく、十進角の座標として報告すること。
少なくとも小数点以下4桁(例:緯度9.7611、経度-84.1872)で報告すること。
正負の値を正しく報告すること。南半球の座標はマイナスの値の緯度、北半球の座標はプラスの値の緯度で表記するものとする。西半球の座標はマイナスの値の経度、東半球の座標はプラスの値の経度で表記する。ただし、「+」記号は必要なく、「-」の負号のみ表記する。(例:緯度:9.7611、経度:-84.1872)
緯度と経度の値の入れ替えは避けること。
座標はレインフォレスト・アライアンス プラットフォームまたはレインフォレスト・アライアンスが指定するその他のツールで、レインフォレスト・アライアンスが要求するテンプレートを使用して報告する必要がある。
プラットフォームで提出される各農場単位のデータ座標は、農場単位固有のIDを有していなければならない。
1.4 ポリゴン
基本要件1.2.10および1.2.11については、ポリゴンを提供しなければなりません。上記の表1もご参照ください。
レインフォレスト・アライアンスプラットフォームで提出される各農場単位のポリゴンは、農場単位固有のIDを有してる必要があります。
認証保有者は、以下に定める2つの方法のいずれかを用いて、ポリゴンを収集できます。より詳細な指示については、レインフォレスト・アライアンスの手引き書D「位置情報データと危険分布図」をご参照ください。
1.4.1 位置基準点に基づくポリゴン
ポリゴンデータのすべての基準点は、現地で収集する必要があります。紙またはデジタルの地図のみから導き出されたポリゴンデータは正確性に欠けるため、認められません。現地でポリゴンの基準点を収集した後、GISベースのソフトウェアまたはそれに類似したツールを使用してポリゴンを作成することができます。
1.4.2 現地で収集したポリゴン
現地で収集した農場の境界線ポリゴンは、GISソフトウェア(QGIS、Google My Maps、Google Earth Proなど)を使用して確認し、不整合があれば特定して修正します。
これらのツールの使用方法に関する詳細情報は手引き書として公開されています。レインフォレスト・アライアンスのウェブサイト「認証プログラム | レインフォレスト・アライアンス」をご覧ください。
農場単位のポリゴンに関する追加要件:
農場単位のポリゴンは重複しないものとする。
隣接する農場単位のポリゴンは、共通の境界線を持つ場合がある。
画像で識別しやすい特徴(道路や河川など)に沿った境界線は、ポリゴンマッピングの微調整に使用することができる。
ポリゴンをレインフォレスト・アライアンス プラットフォームに提出する前に、正しい農場単位のIDをポリゴンに含める必要がある。
1.5 データ報告
表2は、レインフォレスト・アライアンスプラットフォーム上で位置情報データを報告するにあたって必要なファイルの種類と形式を示しています。
表2.受付可能な位置情報データの形式とテンプレート
基準要件 | 提出するもの | 受付可能なファイルの種類 |
1.2.10 (農場単位レベルでの100%の位置情報データ) | 位置情報を含むファイル1つ。 | 付属文書S13:「団体構成員登録(GMR)」のテンプレート |
ポリゴンを含むファイル1つ。 | KMLまたはGeoJSON | |
1.2.11 | すべての農場単位を含む、農場のポリゴンのファイル1つ。 | KMLまたはGeoJSON |
その他考慮すべき事柄:
大規模農場が生産者団体の一部である場合、要件1.2.11がこれらの大規模農場に適用される。提供されるKMLまたはGeoJSONファイルには、生産者団体の構成員であるすべての大規模農場のポリゴンを含めるものとする。
初回の審査の準備にあたり、認証保有者は、上記の表2に記載されたファイルをレインフォレスト・アライアンスのプラットフォームにアップロードしなければならない。
認証保有者は、レインフォレスト・アライアンス プラットフォームに承認済みの団体構成員登録をすでに提供している場合に限り、追加のポリゴンファイルを提出することができる。
位置情報を提供する際には、各農場単位について、以下のデータポイントを提供する必要があります。
内部農場ID(Internal Farm ID)(生産者団体の農場を識別する)
農場単位ID(農場単位を所属する農場と紐づける)
農場単位の面積(ヘクタール)
緯度座標(DD形式)
経度座標(DD形式)
KMLまたはGeoJSONファイルのいずれかでポリゴンを提供する際には、各農場単位について、以下の点を確認する必要があります。
ポリゴンには、固有の農場単位IDが割り当てられていること。
ポリゴンをアップロードする前に、農場単位がレインフォレスト・アライアンス プラットフォームの農場情報セクションに登録されていなければならないこと。(団体認証の場合、農場情報は団体構成員登録において提供された情報から自動的に入力される。)
2. 内部監査
2.1 内部監査の範囲
レインフォレスト・アライアンス基準の基本要件1.4.1では、責任者が内部監査制度を構築し、生産者団体の全ての構成員がレインフォレスト・アライアンス基準の要件を確実に実施することを求めています。責任者は、内部監査制度が正しく機能するよう、必要なすべてのリソースを用意しなければなりません。
認証プログラムに参加する認証保有者の責任者は、初回の認証審査前に、認証範囲内のすべての関係者が、基準のすべての適用要件に対して内部監査を受けていることを保証しなければなりません。
それ以降の審査については、リスクと前回の内部監査および外部審査の結果に基づいて内部監査を行います。
さらに、以降の内部監査の範囲は以下の表のとおりです。
表3. 農場の種類と構造ごとの内部監査の範囲。
農場の種類 | 内部監査の範囲 |
大規模農場 | すべての農場は、毎年監査を受ける必要がある。
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小規模生産者 | 毎年少なくとも35%の農場が監査され、3年続けた後にはすべての農場が監査されるものとする。 注:レインフォレスト・アライアンスは、特定の農作物または特定の国や地域について、より高いサンプルサイズを要求する権利を留保する。 |
複数の農場単位を有する小規模農場 | 監査対象の農場単位の選定は、以下に基づいて行われる。
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注:生産者団体のすべての新規構成員は、外部審査の前に、基準の適用されるすべての要件に対して完全な監査を受ける必要があります。
2.2 内部監査員の研修
責任者は、内部監査員が質の高い内部監査を実施するために、十分な研修を受けることを保証しなければなりません。研修は、レインフォレスト・アライアンス基準の実施および審査に関する専門知識を有する優秀な専門家によって実施されるものとします。
また、責任者は、すべての内部監査員がレインフォレスト・アライアンス学習ネットワーク(Rainforest Alliance Learning Network)のすべての必須コースを受講し、必要な評価を収めていることを保証しなければなりません。さらに、責任社は、要件1.3.3にあるとおり年次評価を含め、すべての内部監査員に対して、適切な内部監査の実施に関する研修を毎年実施することが求められます。
その他の情報
本付属文書の(第1.0版)初版日:2022年7月1日。
「拘束力のある」と記載された文書は、認証に際して遵守する必要があります。「任意」または「拘束力のない」と記載された文書は、読者が要件やその他の拘束力のある情報を正しく理解し、その実施を支援するための非義務的な情報を提供しています。
翻訳免責事項
翻訳版に記載された情報の正確な意味について質問がある場合は、英語の公式版をご参照ください。翻訳により生じた誤りや意味の差異には拘束力がなく、審査や認証には一切影響しません。
レインフォレスト・アライアンスの書面による事前の同意なしに、本付属文書の複製、変更、配布、または再発行をすることは固く禁じられています。
詳細について
レインフォレスト・アライアンス認証の取得については、カスタマーサクセスチーム(customersuccess@ra.org)までお問い合わせください。
レインフォレスト・アライアンスの詳細については、http://www.rainforest-alliance.org/ja にアクセスするか、info@ra.orgまたは レインフォレスト・アライアンス アムステルダム事務所(Rainforest Alliance Amsterdam Office, De Ruijterkade 6, 1013AA Amsterdam, The Netherlands)にお問い合わせください。