1. 変更内容とその理由
トレーサビリティは、レインフォレスト・アライアンス認証の根幹です。トレーサビリティにより、レインフォレスト・アライアンスの認証マークが付いたすべての製品が認証された供給源からのものであることが保証されます。また、企業や消費者は製品を認証農場まで遡ったり、サプライチェーン内の認証数量を確認したりできます。こうした透明性によって、認証マークと商標を含む表示の完全性が保護され、レインフォレスト・アライアンスへの信頼が高まります。
これらのデータを一元的に収集することで、サプライチェーン全体を把握できるようになり、その結果として製品の追跡や、認証に関する表示の信頼性の維持が容易になります。
より良いシステムの構築
マルチトレースのユーザーからのご意見をもとに、新しいトレーサビリティプラットフォームを導入することになりました。製品、サプライチェーンの取引関係、在庫、取引の管理を改善するためです。本プラットフォームは、当プログラムのニーズにより適合しており、生産者から最終製品に至るまで、より一貫性のある効率的なトレーサビリティ報告をサポートすることを目的としています。
今回の変更は、単なるシステムのアップグレードにとどまりません。日々のトレーサビリティ業務を効率化し、基盤となるインフラを強化するとともに、今後の機能開発や変化するビジネスニーズにも対応するものです。MyRAから新しいトレーサビリティへアクセス
利用の起点となるのは、認証およびトレーサビリティ業務を効率的に管理するための統合スペース「MyRA」です。MyRAから新しいトレーサビリティプラットフォームにアクセスでき、製品、パートナー、在庫、取引のすべてが1か所で追跡できます。
新しいトレーサビリティプラットフォームの主な改善点をいくつか紹介します。
新しいダッシュボード
最初に気づく変更点の1つは、新しいダッシュボードです。主要なリンクや重要な情報にすばやくアクセスできるため、システムの操作や必要な情報の検索が容易になります。
概要画面の改善
概要画面の構成も更新されました。Stock Overview [在庫の概要]は引き続き独立した画面であるものの、これまでは在庫管理の下にまとめられていた機能は、Transactions [取引]、Redeem [引き換え]、Remove [削除]、Delivery [納品]、Manufacturing [製造]など、より明確なカテゴリに分けられました。これにより、個々の活動が把握しやすく、追跡しやすくなりました。
概要画面のカスタマイズ:情報の表示方法を、ユーザーがより細かく設定できるようになりました。画面上で適用したフィルターに基づいて、列の表示・非表示の切り替えや、並べ替え、ダウンロードが可能です。カスタマイズした設定は保存されるため、ユーザーは自分用に最適化した作業画面を維持できます。
Stock Overview [在庫の概要]では、在庫の変動履歴を確認できるようになりました。また、個々の在庫エントリーをクリックすると、より詳細な情報を表示できます。これにより、長期にわたる透明性とトレーサビリティが向上します。
取引パートナーと製品の作成
取引パートナーと製品の作成手順が、新しいユーザーフローに組み込まれました。これにより、取引が行われる前に、必要な情報がすべて検証されるようになります。取引パートナーおよび製品データを事前に確認することで、エラーを減らし、取引プロセス後半での遅延を防ぐことができます。
マルチトレースから移行するユーザーの場合、既存の取引パートナーおよび製品情報は新しいプラットフォームに移行されますが、取引を行う前に確認が必要です。新しい認証保有者は、取引の作成・確認を始める前に、取引パートナーと製品を作成する必要があります。
取引(引き換え、削除、取り消し)の作成と確認、およびトレーサビリティ活動(転換、混合、格下げ(ダウングレード))の実施
取引プロセスが効率化され、以下のような実用的な改善が加えられました。
ユーザーが複数の取引を一括で確認、拒否、または取り消しできるようになった。
引き換えと削除は、単一原料製品と複数原料製品の両方を含むすべての在庫タイプで利用できる。複数の在庫エントリーを同時に引き換えまたは削除することも可能。
取引の確認中に入力できる項目が追加された。ユーザーがコンテナ番号などの内部参照番号を追加し、必要に応じて複数の参照番号を選択できる。これにより、各取引について売り手が何を指しているのかがより明確になる。
このシステムでは、ユーザーが引き換えの対象者を指定したり、他のユーザーに代わって引き換えを行う場合にその旨を示したりすることも可能。
取引や活動を下書きとして保存し、後で完了させることができるため、日々の業務をより柔軟に進められる。
混合、転換、製造報告が、すべてManufacturing [製造]という1つの機能に統合された。これにより、ユーザーはこれらの工程をより効率的にまとめて行える。
システム通知
システム通知がすべてのユーザーに可能となりました。通知はデフォルトで有効になっており、MyRAの役割に応じて各ユーザーに配信されます。ただし、ユーザーは必要に応じて通知を無効にすることも可能です。
2. 農作物ごとの移行スケジュール
新しいトレーサビリティシステムへの移行は、段階的に行われます。各移行の後にプロセスを見直し、改善していきます。以下の表は、農作物ごとの移行スケジュールです。
農作物 | マルチトレース(旧トレーサビリティプラットフォーム)での取引の申告・確認期限* | 凍結期間(マルチトレースでの取引不可) | 認証保有者による新トレーサビリティプラットフォームへのアクセス開始 |
ナッツ類(ヘーゼルナッツ、カシューナッツ、アーモンド、マカダミア、ピーナッツ、ピスタチオを含む) | 8月31日 | 9月1日〜9月7日 | 9月7日 |
コーヒー | 10月末 | 11月(日付未定) | 11月(日付未定) |
その他の農作物 | 未定 | 未定 | 未定 |
マルチトレースでの取引の申告・確認期限とは、すべてのユーザーがシステムに新しい取引を入力し、かつ既存取引の確認を行わなければならない期日を指します。
*重要な注意事項:レインフォレスト・アライアンスは、この表に記載された期限までに確認されなかったすべての取引・取り消しを差し戻す権利を有します。これらの取引は、取引を開始した企業の在庫に戻されます。
3. 本件に関するお知らせ
新しいトレーサビリティプラットフォームに関するこれまでのお知らせはこちら:
ナッツ類の認証保有者向けメール(5月29日):新しいトレーサビリティプラットフォームの導入についての説明。
ナッツ類の認証保有者向けメール(8月18日):今後の変更について、ナッツ類の認証保有者に改めて周知。未完了の取引を確認するよう要請し、移行期間中の複数原料製品の管理方法を説明。
ナッツ類の認証保有者向けメール(9月7日):新しいトレーサビリティプラットフォームの稼働開始
コーヒーの認証保有者向けメール(9月17日):新しいトレーサビリティプラットフォームの導入をコーヒーの認証保有者に通知。未完了の取引の確認を要請し、移行期間中の複数原料製品の管理方法を説明。
4. 本件に関する研修
新トレーサビリティプラットフォームのユーザーガイド
新トレーサビリティプラットフォームのユーザーガイドは、認証保有者向けに作成された公式マニュアルです。翻訳版も用意されており、Synthesia動画による視覚的な解説を含んでいるため、プラットフォーム内の各手順や操作を容易にたどることができます。
新トレーサビリティプラットフォームのユーザーガイドはこちらからご覧いただけます。
外部ウェビナー
ナッツ類向けの新しいトレーサビリティプラットフォームについて学ぶには、今後のウェビナー(オンライン説明会)にご参加ください。ご登録いただき、ご希望の言語を選んでいただくと、プラットフォームの現在の運用状況について理解を深めることができます。
詳細については、ウェビナーのスケジュール:新しいトレーサビリティプラットフォーム(ナッツ類)をご覧ください。
言語 | 日付 | 時間帯(CET) | 登録リンク |
英語 | 9月16日 | 15:00〜16:00 CET | ウェビナーID:879 8685 5748 パスコード:524727 |
ドイツ語 | 9月22日 | 11:00〜12:00 CET | ウェビナーID:893 7095 3938 パスコード:400281 |
フランス語 | 9月23日 | 11:00〜12:00 CET | ウェビナーID:884 2019 8748 パスコード:149270 |
トルコ語 | 9月24日 | 11:00〜12:00 CET | ウェビナーID:896 6189 7068 パスコード:347847 |
5. よくある質問(FAQ)
移行期間中、複数原料製品はどのように報告する必要がありますか?
移行は段階的に行われるため、複数原料製品に関する具体的な報告要件を定めた複数原料に関する方針を公開する予定です。
ここでの複数原料製品とは、2種類以上の原料を含み、そのすべてがレインフォレスト・アライアンス認証の農作物である製品を指します。
例:レインフォレスト・アライアンス認証のカカオとヘーゼルナッツを使用したチョコレートバー。
認証済みのコーヒー、茶類、カカオを購入していますが、すべての農作物が同時に移行されない場合はどうなりますか?
すべてが新システムに完全に移行されるまでは、マルチトレースと新システムを並行して使用していただくことになります。
コーヒー、カカオ、茶類、その他の農作物は、いつ新システムに移行されますか?
その他の農作物の新システムへの移行は、移行の後期に行われます。その他の農作物の移行時期は近日中にお知らせします。
企業には、移行のどのくらい前に通知されますか?
企業には、移行日の遅くとも3ヶ月前までに通知されます。
レインフォレスト・アライアンスは、新システムの使用に関する研修やマニュアルを企業に提供しますか?
企業が新システムの使用に関するあらゆる側面を十分に理解できるよう、マニュアル、eラーニング講座、その他の参考資料を提供いたします。
すべてのユーザーが移行されますか?
はい。旧トレーサビリティプラットフォーム(マルチトレース)で管理者(Admin)またはユーザー(User)の役割が割り当てられていたすべてのユーザーは、MyRAのユーザーとして移行され、新しいトレーサビリティプラットフォームにアクセスできるようになります。MyRAのユーザーにトレーサビリティの役割が割り当てられていることを確認してください。
すべてのユーザーは、同じログインIDとパスワードを引き続き使用できますか?
はい。新しいプラットフォームもこれまで同様にMyRA経由でアクセスするため、ログイン情報は変わりません。
どのライセンスが移行されますか?
以下のライセンスが新しいプラットフォームに移行されます。
Granted [付与済み]
Cancelled [取り消し済み]
Not granted [未付与]
Rejected [却下]
Suspended [一時停止]
Expired [期限切れ]
例外
組織のライセンスが却下されており、在庫もない場合、その組織は移行対象に含まれません。
ライセンスのステータスが以下の場合:
Pending [保留中]
New request [新規申請]
Draft [下書き]
最新のライセンスのみが移行されます。
どのようなトレーサビリティ情報が移行されますか?
すべての在庫(単一原料および複数原料)
カカオとヘーゼルナッツを含む複数原料は例外であり、これらはカカオの移行時に移行される。
すべての製品(単一原料および複数原料)
マルチトレースの取引で使用された副次的製品名を含む
信頼済みの取引パートナーに関するすべての情報
移行されないトレーサビリティ情報は何ですか?
取引履歴:新しいプラットフォームには在庫を移行するため、マルチトレース上で保留中の取引や数量は引き継がれない
在庫管理履歴
集約ルール
トレーサビリティに関連するどの情報が変わりましたか?
複数原料にもトレーサビリティが必要になったため、該当する在庫にトレーサビリティレベルが追加された。このレベルは、フットプリント(トレーサビリティ構成情報)に含まれるものの最も低いレベルとして移行される。例えば、フットプリントに完全分離(SG)とマスバランス(MB)が含まれている場合、マスバランスとして移行される。
従来のフットプリント情報のうち、SD(サステイナビリティ差額)およびSI(サステイナビリティ投資)の情報は、プレミアムとして統合される。
取引パートナー機能のアップデートに伴い、既存の取引関係(売り手と買い手)も、マルチトレースでの取引に基づいて新しい取引パートナーのセクションに移行される。
ライセンスは認証書に置き換えられる。
移行を問題なく完了するためには、何をする必要がありますか?
期限内に取引を確認してください。「農作物ごとの移行スケジュール」のセクションをご参照ください。
期限内に数量を確認しなかった場合、どうなりますか?
確認されなかったすべての取引および取り消しは、取引を開始した企業の在庫に戻されます。
取引が移行されない場合でも、その取引を閲覧する権限は残りますか?どのように閲覧できますか?
移行済みの企業は、該当する農作物について、読み取り専用で引き続きマルチトレースにアクセスできます。活動履歴や在庫のダウンロードも可能です。
その他に変更される点はありますか?
Excelで報告する際に使用するテンプレートが変更されます。テンプレートは、トレーサビリティシステムにログインした際のメインダッシュボードに配置され、「Excel Upload Templates Downloads [Excelアップロード用テンプレートのダウンロード]」から入手できます。
なお、新しい取引を作成する前に、システム上で取引パートナー情報を作成または確認する必要があります。新しい種類の製品を使用する場合も、まずシステム上でその製品を作成する必要があります。手順については、新トレーサビリティプラットフォームのユーザーガイドをご参照ください。