はじめに
本FAQは、以下に基づき、茶類の農場認証保有者およびサプライチェーン認証保有者を対象に、レインフォレスト・アライアンスのトレーサビリティ、プレミアム報告、およびマルチトレースの要件についてのガイダンスを提供するものです。
要件は、以下の状況により異なる場合があります。
茶類がケニア産であるか、ケニア産以外であるか
(ケニア産の茶類の場合)第一バイヤーによる茶類の購入時期
サプライチェーンにおける当事者の役割
ケニア産茶類についてマルチトレースが再導入される理由
マルチトレースは、ケニア政府からの指示、およびサプライチェーン全体の可視性向上を求めるケニアの生産者からの強い要望を受けて、ケニア産の茶類を対象に再導入されます。
今回更新された取り組み内容は、以下の通りです。
透明性と説明責任の確保
必須のプレミアム要件の検証を可能にする
不正および重複販売の防止
持続可能な農業基準(第1.4版)のトレーサビリティ要件への準拠
より一貫性のあるCoC(管理の連鎖)検証の支援
マルチトレースにおけるオンライントレーサビリティが全世界では再導入されない理由とは?
マルチトレースにおけるオンライントレーサビリティは、ケニアにおける規制要件への対応、およびサプライチェーンの可視性向上を求めるケニアの生産者からの強い要望に応える形で、ケニア産の茶類に限定して再導入されました。ケニア以外の地域では、茶類に関するオンライントレーサビリティの例外方針が引き続き有効であり、現行の報告プロセスに変更はありません。レインフォレスト・アライアンスは、業界全体のトレーサビリティおよびプレミアム報告の状況を引き続き注視しており、今後他の原産地における要件の変更が検討される場合には、認証保有者に直接ご連絡いたします。
農場認証保有者の責務
農場認証保有者はマルチトレースにおいて何を行う必要がありますか?
要件は、茶類の原産地、およびオンライントレーサビリティに関する例外方針が適用されるかどうかによって異なります。
2026年1月1日以降に第一バイヤーに販売されたケニア産の茶類の場合
農場認証保有者は、以下を行う必要があります。
販売(セリング)マークを作成・管理する
生茶葉を荒茶に加工する
生茶葉の販売を行う(すなわち、他の農場認証保有者への販売)
第一バイヤー*への販売をマルチトレースに登録する
第一バイヤー*が約束したプレミアム額を入力する
従来式または他の認証スキームに基づいて販売された数量を除外する
ケニア産以外の茶類、および2026年1月1日より前に販売されたケニア産茶類の場合
オンライントレーサビリティの例外方針は、一次加工業者に至る前の段階で適用される場合があります。この場合、農場認証保有者がすべてのトレーサビリティ活動を直接マルチトレースで行うわけではありません。
最初のブレンダー・加工業者(一次加工業者)およびそれ以降の関係者の責務:
最初のブレンダーまたは加工業者である場合、何を行う必要がありますか?
レインフォレスト・アライアンスにケニア産以外の購入数量を報告する場合にのみ、オンライン申請フォームを使用してください。レインフォレスト・アライアンスがこれらの数量をマルチトレースに登録します。2026年第1四半期(Q1)より、当面の間、四半期終了後6週間以内にご報告ください。
ブレンドや販売などの活動については、2026年第1四半期以降、当面の間、四半期終了後12週間(3か月)以内にマルチトレースで行ってください。
なお、レインフォレスト・アライアンスは数量をマルチトレースに登録するのみです。それ以外の活動(ブレンドおよび転売)は認証保有者ご自身で行っていただく必要があります。
梱包業者または最終製品の製造業者である場合、何を行う必要がありますか?
確認、ブレンド、引き換え(redeem)などの活動については、2026年第1四半期以降、当面の間、四半期終了後3か月以内にマルチトレースで行ってください。
報告の期限およびその他の詳細
トレーサビリティ活動の報告期限はいつですか?
「付属文書 トレーサビリティ(第1.4版)」に基づき、
トレーサビリティ活動は、当該四半期の終了後2週間以内に報告する必要があります。
例外方針における報告期限
オンライントレーサビリティの例外方針の下で活動する認証保有者の場合:
四半期終了後、6週間以内に購入数量を報告する必要があります
四半期終了後、12週間(3か月)以内に残りのトレーサビリティ活動を完了させる必要があります
ケニア(茶類)に関する方針の期限
必須のオンライントレーサビリティが適用されるケニア産の茶類については、
農場認証保有者および第一バイヤーは、四半期終了後6週間以内に必要なマルチトレース上の活動を完了させる必要があります。
レインフォレスト・アライアンスは、例外方針に基づく数量の不足報告をどのように処理しているのでしょうか。また、どのようにして、報告期限までに認証保有者がトレーサビリティ活動を行う時間を十分確保した上で、マルチトレースアカウントで数量を受け取れるようにしていますか?
提出された内容は1週間以内に確認・検証のうえ登録され、必要に応じて速やかに照会を行います。確認・承認が完了すると、数量はトレーサビリティシステムに登録されます。その後、認証保有者には取引照合および報告活動を進めるよう、直ちに通知が行われます。
例外方針のもとで、数量報告用のフォームは、どのように変更されたのでしょうか。また、そのフォームはどこで確認できますか?
2026年第1四半期より、例外方針に基づいて報告を行う認証保有者(ケニア産以外の茶類、および2026年1月1日より前に販売または在庫としてあったケニア産茶類が対象)については、フォームにブレンド、加工、製造、引き換え(redeem)、除外に関する情報、ならびにプレミアムに関する約束事項を記入する欄が設けられていません。これらの活動は、認証保有者がオンライントレーサビリティプラットフォーム(マルチトレース)にて行うこととなるためです。
更新されたフォームは、ナレッジハブのこちらからご利用いただけます。
プレミアムおよびロイヤルティ(使用料)
第一バイヤーが生産者と直接的な関係を持っていない場合、プレミアムはどのように支払われますか?
プレミアムの支払いは第一バイヤーの責任であり、第一バイヤーは自社の支払い条件に従ってそのプロセスを管理します。レインフォレスト・アライアンスは、プレミアムが報告されるよう、またトレーサビリティが確保されるよう指導と監督を行いますが、支払いの方法や支払い時期は買い手の裁量に委ねられます。
サプライチェーン下流の関係者は、購入分のプレミアムを支払うことができますか?
2026年1月1日以降に第一バイヤー*に販売されたケニア産茶類の場合
責任主体(オークションの買い手、または農場認証保有者から直接購入する買い手)とサプライチェーン下流の買い手が合意した場合、プレミアムの請求書を後続の買い手に引き渡すことができ、その買い手が支払うことになります。
このような商取引上の合意はマルチトレースの外で行われるものであり、「ケニア(茶類)に関する方針」に従い、責任主体が農場へプレミアムを支払う義務に影響を与えるものではありません。
当初の責任主体は、自らのトレーサビリティ活動に定められた期限内に、当該請求書の支払い証明を提出する必要があります。
ケニア産以外の茶類、および2026年1月1日より前に販売されたケニア産茶類の場合
オンラインの例外方針に基づき報告されるケニア産以外の茶類、および2026年1月1日より前に販売されたケニア産茶類については、引き続きブランドオーナーがプレミアムを支払います。
「付属文書 プレミアム(第1.4版)」に基づき、プライベートブランドメーカー(梱包業者)は、小売ブランドオーナーに代わってプレミアムの支払いを約束・確認し、支払う必要があります。小売業者は、プライベートブランドメーカー(梱包業者)が立て替えたこのプレミアム支払いを補填する必要があります。
ロイヤルティの重複はどのように防止されますか?
2026年1月1日以降に第一バイヤーに販売されたケニア産の茶類の場合
2026年1月1日以降に第一バイヤーに販売されたケニア産の茶類については、第一バイヤーがプレミアムおよびロイヤルティを記録し、数量はレインフォレスト・アライアンス トレーサビリティプラットフォームであるマルチトレースに登録されます。
ケニア産以外の茶類、および2026年1月1日より前に販売されたケニア産茶類の場合
他の原産地の茶類、および2026年1月1日より前に在庫としてあったケニア産茶類の報告は、マルチトレースでは行われず、 茶類に関するオンライントレーサビリティにおける例外方針に従い、一次加工業者がJotForm(フォーム作成ツール)経由でExcelレポートをレインフォレスト・アライアンスに提出する形で行います。
このケースにおけるロイヤルティおよびプレミアムはこれまでと同様の方法で発生し、課金が発生する段階に変更はありません。
2026年1月1日以降は、これら2つの流れから生じる茶類は、一次加工業者によってブレンドされ、レインフォレスト・アライアンス トレーサビリティプラットフォームであるマルチトレースを通じて販売される必要があります。
レインフォレスト・アライアンスは、プレミアムが確実に生産者に届くよう、どのように保証していますか?
レインフォレスト・アライアンスの保証メカニズムにより、約束されたプレミアムが支払われ、本来の受取人に確実に届いていることが検証されます。
サプライチェーン関係者である認証保有者は、新たなケニア(茶類)に関する方針および更新されたオンライントレーサビリティの例外方針の下で定められた期限より前に、自身のマルチトレースアカウント内のどの数量が販売済みであるかを、どのように把握できますか?
サプライチェーン関係者である認証保有者は、サプライヤーと連携し、どの数量がマルチトレース経由で届くのか、またどの数量をオンライントレーサビリティの例外方針を通じて報告すべきかを確認する必要があります。これにより、数量および請求書の重複を防ぐことができます。
生産者が買い手を把握していない場合、マルチトレースにおいて取引を誰に送ればよいですか?また、これはどのように確保されますか?
マルチトレースにおける第一バイヤー(最初の取引当事者)は、どの数量が認証品として購入されたか、また報告すべきプレミアム額を生産者に伝える責任を負います。オークションで購入されるケニア産茶類の最低プレミアム額は、1kgあたり0.05米ドルです。
また、マルチトレースには、買い手が生産者側から取引を開始できる機能があり、こうした場合の円滑化に役立ちます。ただし、当事者間の関係によっては、これが必ずしも適切でない場合もあります。
直接販売および非直接販売において、プレミアムをマルチトレースに入力する必要があるのはなぜですか?
持続可能な農業基準(第1.4版)および付属文書 トレーサビリティ(第1.4版)に基づき、オンライントレーサビリティが適用される場合、レインフォレスト・アライアンス認証茶類に適用されるプレミアムはマルチトレースに報告する必要があります。これにより、サプライチェーン全体におけるプレミアムの約束事項に関する透明性、可監査性、および可視性が確保されます。
オークション販売分のプレミアムをマルチトレースに記録することで、レインフォレスト・アライアンスおよび審査員は、必須である最低プレミアム額の支払い義務を含む、ケニア(茶類)に関する方針の要件への準拠を検証できます。
現在、一次加工業者が、オフラインのトレーサビリティフォームとマルチトレースの両方に対応する必要が生じているのはなぜですか?
一次加工業者とは、荒茶(生茶葉から加工されたもの)の形態を変更する、および/または荒茶を混合する事業者を指します。
これらの認証保有者は、1月1日以降に第一バイヤーが購入したケニア産茶類について、自らこれらの活動を管理する必要があります。レインフォレスト・アライアンスは、1月1日より前に購入された、または在庫としてあったケニア産茶類を含む、その他すべての茶類について、引き続き認証保有者に代わってマルチトレースへの登録を行います。
プレミアムの支払い責任は、他者に移譲することができますか?
2026年1月1日時点でケニアの農場認証保有者から出荷された数量については、オークションの買い手と後続の買い手が合意した場合、プレミアムの請求書を後続の買い手に引き継ぎ、その買い手が支払うことが可能となります。このような商取引上の合意はマルチトレースの外で行われるものであり、「ケニア(茶類)に関する方針」に従い、農場へプレミアムを支払うというオークションの買い手の責任に影響を与えるものではありません。
当初の主体は、ケニア(茶類)に関する方針に定められた期限内に、当該請求書の支払い証明を提出する必要があります。
プレミアム報告のスケジュールはどのようになっていますか?
オンライントレーサビリティの例外方針に従って、報告する必要がある認証保有者は、四半期終了後6週間以内に、数量をレインフォレスト・アライアンスに報告する必要があります。 これには、プレミアムを確約することも含まれます。
認証保有者(一次加工業者以降のすべての関係者を含む)は、四半期終了後12週間(3か月)以内に、オンライントレーサビリティ活動を行う必要があります。
ケニア(茶類)に関する方針に基づき報告を行う認証保有者は、四半期終了後6週間以内に購入数量をレインフォレスト・アライアンスに報告する必要があります。
研修
新たなプレミアムモデル(マルチトレースの更新を含む)について、どのような研修またはガイダンスが提供されますか?
トレーサビリティシステムに必要な変更はほんのわずかです。マルチトレースにおける取引は、2024年に茶類が一時的に除外される前とほぼ同様の方法で機能し続けます。主な新しい要件は、農場認証保有者が両者間で合意したプレミアム額を記録し、第一バイヤーがそれを確認する必要があるという点です。
研修はこちらでご覧いただけます。
マルチトレースに関するユーザーマニュアル も、合わせて更新されています。
用語の定義:
*第一バイヤー:マルチトレースにおける最初の取引者を指します。つまり、オークションの買い手、または農場認証保有者から直接購入する買い手のことです。